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調査研究論文の要旨

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中小企業組合の新たな展開

  • 中小企業を取り巻く環境は大きく変化している。経済のグローバル化、消費者ニーズの変化、情報化等が進む中で中小企業は経営資源の補完による新事業展開や経営革新への取り組みを求められている。次に、企業の社会的責任が重視されてきており、環境問題への対応、地域社会への貢献等も避けて通ることのできない問題となっている。また、地域経済の活性化についても地域中小企業の果たすべき役割は大きい。
  • こうした中で中小企業組合の果たすべき役割も変化しており、連携組織としてのマッチング機能の強化、組合相互の連携や産学官連携の推進、地域活性化への貢献等が期待されている。
  • 協同組合は相互扶助の精神に基づく自律的共同経営体であり、株式会社等とは異なる理念、原則に基づいて運営されている。協同組合原則については国際協同組合連盟(ICA)による見直しが行われ、平成7年に最新の原則が示されているが、新たに「地域社会への関与」(地域社会の持続可能な発展のために活動する)という原則が追加されていることは注目すべきである。
  • 中小企業組織化政策においては、中小企業組合に期待される役割は規模の不利を是正する事業共同化のための組織から、中小企業が直面する問題に対応するための新事業展開に必要な経営資源の相互補完を図るための組織へと変化しており、中小企業組合以外の多様な連携組織の活用も模索されている。一方、地域資源活用による地域経済の活性化が重要な政策課題となり、こうした面における中小企業組合の役割も期待されている。
  • こうした状況の下で、事例に基づいて、中小企業組合の新たな展開の方向性を整理すると以下のようになる。
  • (1)リサイクルの推進等の環境対応への取り組み、大規模災害に備えた共同防災・相互援助体制の整備
  • (2)地域ブランド構築の推進母体となりブランドの認定、管理を行う
  • (3)団地内での景観整備事業や医療施設の開放による地域社会への貢献や地域内の中小企業によって結成された協同組合による地域経済活性化のための事業への取り組み
  • (4)新事業開拓を目指した異業種交流、産学連携等への取り組み
  • (5)企業組合制度の活用による地域住民の起業促進、および企業退職後の高齢者の能力活用と自己実現の場の提供
  • 相互扶助組織、共同事業体という特色と理念に基づいて、異業種交流、産学官連携のプラットフォームの役割を果たすとともに、地域への積極的関与という観点から、リサイクル事業、地域環境保全、地域経済の活性化、地域社会への貢献等に取り組むことも中小企業組合の目指すべき新たな方向であるといえよう。

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