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調査研究論文の要旨

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「地域資源の活用と地域経済活性化に果たす中小企業の役割」

  • 地域間格差の拡大と地方の人口減少、過疎化が懸念される一方、公共事業依存、企業誘致といった従来型の対応策、地域振興策の限界も明らかになりつつある。 各地域にはその独自性、特色、強みを活かした自立的、内発的、持続的な経済の活性化への取り組みが強く求められており、地域内に立地する中小企業が果たすべき役割は大きなものがある。
  • 本調査は地域資源を活用した事業展開を行っている中小企業へのヒアリング調査を踏まえて、地域資源活用の現状、成功の要因、目指すべき方向性、今後の課題等について検討を行ったものである。
  • 伝統工芸品産地に蓄積された技術・技法は差別化のポイントとなり得る特色ある地域資源であるが、従来からの伝統的な製品だけを作っていては、新たな需要・市場を開拓することはできない。商品開発においては、伝統的工芸品の分野にとらわれることなく、伝統工芸で培われた技術、ノウハウを応用して、現代の生活の中で使われ、支持される新しい商品を作り出して行くことが求められる。 良い素材を使い、優れた技術・技能で作れば良い製品が出来るはずというプロダクトアウトの発想でなく、消費者、顧客のニーズから企画するマーケットインの開発姿勢に基づいて売れる商品を作っていくことが重要である。
  • 伝統工芸品等の産地には長年にわたって蓄積された伝統の技術・技法が存在しているが、現代にも通用する新商品の開発や新たな分野への展開に際しては、新たな技術、ノウハウを独自に開発することも必要となる。
  • 地域資源を活用した製品をどのようなマーケットに向けて、どのようなルートで販売するかも重要である。 販売戦略を誤れば、ライバル企業との価格競争に巻き込まれたり、安売りセールの対象となってしまうこともある。自社の商品を認知させ、他の商品と差別化していくためのブランド戦略も重要である。
  • 伝統工芸等の産地では製品・工程毎の分業体制と伝統的な製法によって生産が行われており、新しい素材や加工方法への挑戦、新しい商品の開発には取り組みにくい体質も見られる。 新しい製品の開発や市場の開拓に成功している企業は全ての工程を自社内で行う一貫メーカーである場合が多い。
  • 活用されるべき地域資源の候補は全国に数多くあると思われるが、いかにして売れる商品・サービスとしていくかが重要であり、単に地域名を付け、地域資源を使った商品というだけでは不十分である。質の高い商品、こだわりの商品、本物といった面で、多様化かつ高度化する消費者のニーズに応える商品でなければならない。消費者ニーズの把握から、企画、開発、製造、販売に至るトータルなマーケティング活動が求められる。
  • 産地技術型の地域資源活用においては、従来からの伝統工芸品分野に止まらない、新しい製品分野の開拓が求められる。伝統的な素材と技術を活用するだけでなく、新しい素材の採用、新しい技術の開発も必要である。 農林水産型では原料となる地域特産の良質な農水産物を安定的に調達できるかも重要な要素であり、生産者との連携や契約栽培から自社農園での栽培にまで進むケースも見られる。観光型の取り組みでは地域としての魅力を高めていくことが重要であり、地域との連携、地域一体となった活動が求められよう。

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