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調査研究論文の要旨

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中小企業と若年者雇用

  • 新規学卒者の就職は大学生、高校生とも厳しい環境が続いている。また、フリーター、が増加するなど、若年者の雇用は量・質ともに厳しい状況にある。
  • 若年者雇用の厳しさの背景には、わが国経済の成長力の低下に伴う雇用創出力の減少というマクロ的な要因と、従業員の中高年齢化に伴う若年者採用の抑制という、個々の企業の年齢構造に関わる要因がある。
  • 若年者の採用抑制では、特に大企業の行動が若年者雇用に大きな影響を及ぼしている。一方、中小企業は新規大卒者、高卒者ともに採用は充足されておらず、中小企業と若年者とのマッチングを進めることが、若年者の雇用状況改善に寄与する。
  • 大学進学率の上昇により、大学生が新規学卒者の就職者数の約7割を占めるようになっている。 このため、中小企業の新規学卒者採用においても、高校生だけでなく大学生の採用が必要な時代になっている。
  • 中小企業に関する情報の少なさ、知名度の低さ、処遇への不安など、中小企業と新卒者のマッチングには課題がある。 従って、求職者が現れるのを受身で待っていては人材確保に遅れをとることになる。 各種支援機関、大学等が開催する就職説明会への参加、工場見学会やインターンシップ受入への協力、大学 ・高校との関係構築等、情報収集と発信に努め、機会を積極的に活用する能動的な態度が必要である。
  • また、新規大学卒者の三年以内離職率が3割に達するなど、若年者の離職率が高い。 苦労して採用した新卒者に教育・訓練を施し基幹的人材として活躍してもらうためには、定着を図るための取り組みも重要である。意思疎通・コミュニケーションの改善、キャリアプランの作成・提示、教育・訓練の実施等により、待遇や将来などへの不安・不満の解消、自己の能力向上・成長への期待など、若年者の将来に対する希望を育む取り組みが必要である。

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