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調査研究論文の要旨

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中小企業における女性人材の活用

  • 少子高齢化の進展に伴って労働力人口の減少が見込まれている。中小企業においても企業活力や競争力の源泉である有能な人材の確保、育成、定着を図っていくことが不可欠であり、中でも生産年齢人口の約50%を占める女性の労働力活用は極めて重要なテーマである。 本調査研究では中小企業における女性人材の活用の現状と今後の課題について、ヒアリング事例を踏まえて検討している。
  • 雇用者総数に占める女性雇用者の割合は上昇傾向にあり、2010年では42.6%となっている。企業規模別にみると、規模の小さい企業の方が女性雇用者比率が高くなる傾向がみられる。また、女性の年齢階層別の労働力率は30歳台を中心に低下し、「M字型カーブ」を描くことが特徴的であるが、近年の既婚女性の労働参加の増加傾向に伴って、出産・育児期の落ち込みは以前よりも緩やかとなってきている。
  • 社会経済構造の変化に伴い、法令の順守、社会的要請への対応としてだけでなく、企業を活性化させ、競争力を高める戦略として女性人材活用の重要性が注目されてきている。 人々の意識やライフスタイルも変わる中で、少子高齢化に対応して社会の活力と成長力を維持していくために、 「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」の実現が必要となっているが、女性の場合は労働力率のM字型カーブにみられように、出産、育児期の負担が大きく、継続就業を促進するには仕事と家庭の両立支援が特に重要となる。
  • 女性人材の活用はダイバーシティ(多様性)・マネジメントの推進という側面も持っている。多様化する顧客ニーズ、市場に対応するには、多様な個性、特性を持つ人材が求められる一方、様々なライフスタイル、労働感を持つ労働者を雇用し、パートタイマー、在宅勤務といった多様な勤務形態を活用していくことも必要となる。
  • 既存の統計調査からみると、女性人材活用に取り組む中小企業の比率は大企業に比べて小さい。 また、企業によるバラツキも大きく、女性の活用、両立支援を積極的に進めている企業がある一方で取り組みが遅れている企業も少なからず存在していると思われる。
  • 取り組みの内容についてみると、中小企業は総じて制度面の整備は遅れているものの、柔軟な運用によって、実態面では大企業と遜色のないレベルで人材の活用、両立支援を行っている企業も少なくない。
  • 事例企業では自社の競争力強化と成長のためには、男女を問わず、人材の育成、活用が重要であるという認識に基づいて、積極的に女性人材の活用に取り組んでいる。また、仕事と家庭の両立が図られ、スキルと経験を持った人材が長期的に働くことは企業にとってもメリットが大きいと考え、継続就業の促進、両立支援や女性が働きやすい職場環境の整備に積極的に取り組んでいるが、こうした取り組みは、社員の満足度を高め、会社全体の活性化、業績向上にも結びついている。
  • 中小企業はその柔軟性を活かし、女性人材の活用を通じて、企業価値を高め、競争力を発揮していくべきであろう。

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