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調査研究論文の要旨

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中小企業と投資ファンド

  • ファンドは、従来担い手が不在であった間接金融型のエクイティ資金の供給とともに、株主等の立場から投資先の経営をサポートする役割を併せ持つ主体である。
  • 投資の「ビークル」を基準にファンドを分類すると、「信託型」、「会社型」、「組合型」に大別される。「組合型」については法制面の整備が進められたことにより自由度が拡大し、「投資事業有限責任組合」が多数組成されるようになった。
  • 未上場株式を主たる投資対象とする「ベンチャーキャピタルファンド」、「バイアウトファンド」、「事業再生ファンド」はプライベート・エクイティ・ファンドと呼ばれている。これらは「組合型」で「私募」形式のものが多い。
  • 近年様々な官民ファンドが設立されており、中小企業への投資にも力を入れている。中小企業基盤整備機構はファンドを通じた投資でリスクマネー供給を下支えしている。また、地域経済活性化支援機構は地域の再生現場の強化や地域経済の活性化に資する支援に注力しており、産業革新機構はベンチャー投資の専門部署を創設した。
  • わが国の投資ファンドの運用財産額の規模は国内総貸出の40%以上に達しており金融面において大きな役割を果たしている。ただ、「組合型」ファンドである「集団投資スキーム」は6%程度(不動産を除けば2%)のシェアに止まっている。また、2000年度以降わが国のベンチャーキャピタル投資は停滞しており、年間の投資規模は米国の5%程度、投資残高は8%程度に止まっている。このように中小企業関連のファンド市場の規模は現状大きいとはいえない。
  • ファンド市場の健全な発展に向けて法律等の改正による市場の活性化や業界内の自主規制規則の整備等が進められつつある。また、官民ファンドによるリスクマネーの「呼び水」効果も見込めることから今後の市場拡大が期待されている。
  • 市場拡大に向けては解決すべき様々な課題が横たわっているが、中小企業側からみるとファンドに対する正しい知識や情報を身に着けることが重要である。課題解決のためにはファンド組成側が積極的に情報開示を行い、説明責任を果たす必要がある。一方、中小企業側には正確な情報・知識を身に着ける姿勢が求められる。
  • 中小企業がファンドへの理解を深め、資金調達の多様化や企業価値の向上を図るためにファンドを有効に活用することを期待したい。

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