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調査研究論文の要旨

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地域経済の生産・就業構造と中小企業

  • わが国では少子高齢化・人口減少が始まっているが、特に地方においては都市部に先行して人口減少と都市部への流出が進んでいるといわれている。現在、地域経済はどのような状況にあり、どのような課題に直面しているのか。本論文では、地域経済の生産・就業構造について、地域が生み出す付加価値や、それを担う産業、そして生産活動に従事する就業者の動向などの視点から分析した。特に、地域経済の中での中小企業の位置付けに焦点を当てるとともに、就業者の地域別将来推計や、地域経済の将来像についても触れている。
  • 地域別にみると、近年、ほとんどの地域で付加価値(県内総生産)が低迷している。各地域とも人口減少がマイナス要因、労働生産性向上がプラス要因となっているが、地域によってその影響度合いにはバラツキがある。また、労働生産性にも地域間格差が存在する。
  • 一方、各地域ともに資本ストックは増え続けており、その増加テンポは付加価値の増加を上回っている。それが資本生産性の低下となって表れているが、資本生産性の下落テンポはかなり急速である。多くの地域で資本ストックが多いにもかかわらず付加価値が低迷しているのは、資本を有効に活用できていない可能性がある。将来に向けて、サービス業など非製造業の資本の活用も含め、設備の有効活用を実現すること等により、労働生産性の向上を目指すことが重要であり、そのための戦略が求められる。
  • 中小企業についてみると、人口減少に先行して中小企業の事業所数と従業者がともに大きく減少してきている。今後は人口減少が本格化するとされており、中小企業にとっては地方における雇用の確保が重要課題となる可能性が大きい。中小企業は地域経済を支える重要な存在であり、将来に向けて新たな集積や連携を推進し産業集積や産業クラスターを形成していくことなどによって、地域における新たな付加価値の生産(財・サービス)を実現していくことが求められる。各地域では、広域地方計画等によりその独自性を活かしつつ様々な集積の形成を目指している。また、外部から付加価値を呼び込む観光産業等についても、各地域ともにその振興を大きな目標として掲げている。こうした新たな集積・連携を形成していくことが、地域中小企業、ひいては地域経済の活性化につながるものと思われる。

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